腹膜炎、と一言で言われておりますが、さまざまな原因によって違いますし、急性のものもあれば慢性のものもあり
ます。腹膜とは、腹壁の内面と腹腔内臓器を覆っている膜です。ここに炎症が起きるのを腹膜炎といっているのですが、
急性化膿性腹膜炎、虫垂炎より起きる限局性腹膜炎、結核より起きる慢性腹膜炎(滲出型、乾性型)、胆汁性腹膜炎
(胆石症の人に多い。胆汁がなんらかの原因によって、腹腔内に漏れて、腹膜炎を起こす)などがあります。
漢方において、急性化膿性腹膜炎は治療の対象ではなく、限局性腹膜炎についてのみ次のような薬があり、他の腹膜
炎は対象外とされております。既述のように虫垂炎は手術をすれば、腹膜炎になどなることありませんし、破れた虫垂
部を漢方では治すことなどできません。破れずして、虫垂炎の炎症のみが腹膜に波及した場合の、限局性に対する漢方
薬でしかありません。炎症を起こした虫垂を早期に摘除すれば、限局性腹膜炎ともなりませんし、まして虫垂破裂によ
る内容物の腹腔内ヘの流出や腹膜炎で一命危うくなることもないのです。また次表薬はすべて、結核性のもので、腹膜
炎自体はよくなることはありますが、結核そのものは治りません。
このほかにもありますが、いずれも結核治療との併用となるものです。胆汁性腹膜炎は悪心・嘔吐が強くなり、軽い
黄胆症も見られますので、急遽医師の診察を受けねばなりません。発熱・白血球増加し手術がおくれますと一命にかか
わり、仮に一命取り止めても、術後よろしくありません。黄胆などと素人判断で決めてはならないのです。
間隔的に横隔膜がけいれんすることによってしゃっくりが起きるもので、原因はさまざまで、
冷感による場合、アルコールを飲んだ場合、その人にとってある種の食べものを食べた場合、神経質による場合、
横隔膜の周囲に何らかの病変・異常が起きた場合等があり、てんかんによるけいれんは連続的です。
しゃっくりが長く続きますと夜も十分熟睡できず、他病を続発することさえあります。
びっくりさせることで、このけいれんが止まることもあれば、止まらないこともあり、民間薬として、
柿のへたが有名です。
漢方では次のようなものがあります。まだこの他にもありますが、原因が他の病変にあるならば、その病に対する薬を用いるべきです。
全く何の病変もなく起きた場合、特に食べ過ぎ、飲み過ぎで起きた場合は、指を喉の奥まで差し込んで、胃の内容物
は嘔吐しきり、それでも治らない場合は、コップの水を、ゆっくりとこれ以上我慢できないほど、息を継ぐことなく飲
めば、大抵治まります。一時治まってまた始まるようであれば、再び胃の中水を嘔吐し、力いっぱいあるだけの息を吐
き出し、息をこれ以上しないと窒息すると思われるくらい、呼吸するのを止めます。この間、鼻から息を吸わないよう
鼻をつまんでいることが必要で、これを二、三回繰り返せば大抵は治まります
次に実例を挙げます。
壬日亥月水旺の壬水分野に生まれる「建禄格」。天干地支共に冲尅合局方なく、亥月水旺生にて調候必要なるに、年干に 丙火透出し、辰中癸水、亥中壬水、申中壬水、さらに時支辰中癸水と一気連なり、調候としてはやや不及。日支申が水源とな って日干は最強となるも、年月干丙己並び、己土はやや燥的となって、水太過を多少防ぎつつ、己土濁壬して時干甲木を養木。 日干強となるので、用神はやや不及ではあるものの、調候ともなれば、財ともなる年干の丙。喜神は木火土、忌神は金水、とな る「源清」の命と言えます。